先日、長野県寒天水産加工業協同組合で
寒天の生活病に対する効果をみる調査の発表をまとめ
新聞に報道されました。
コレステロール値の高い方(薬の飲用なし)60名に
4ヶ月間、週5日で寒天を食べ続けてもらい、
毎月血液検査。
その後、1ヶ月間寒天を食べるのをやめたらどう変化するかの調査です。
- 総コレステロール値が240から265mg/dl
- 空腹時血糖110から140mg/dl以上または随時血糖140mg/dl以上
- ヘモグロビンA1c 5.8から7.0%
- 空腹時中性脂肪 200mg/dl以上
- 長野県茅野市在住の40歳から70歳
- 糖尿病・高脂血症・高血圧の内服治療をしていない方
- 週5日以上寒天を摂取し、血液検査やデータの提供をしていただける方
3ヶ月間週5日以上、1日2g、4g、8gの寒天を摂取してもらう。
同一人物で寒天を食べる前、食べて1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、
寒天摂取を止めて1ヶ月後のポイントで血液検査、体重測定をし変化を比較する。
結果は、総コレステロール値が、寒天摂取中、
1ヶ月で1dl当り約10mg減少(下記の表参照)
寒天を食べている間は下がったまま維持され、悪玉コレステロールの値も共に低くなりました。
他、体重やBMI、血糖、HbAlcも減少していきました。
その後、1ヶ月寒天を食べるのを止めると、数値は元に戻ってしまった。
総コレステロール値(摂取量別)
多量に摂取すればいいというわけではなく
継続することが大事であるとうかがえる。
総コレステロール値(全体)
摂取後すぐに下がり始め、
摂取を中止すると元に戻り始めている。
悪玉コレステロール値(摂取量別)
こちらも量による効果の大小は認められず
摂取中は全体的に低い値になっている。
悪玉コレステロール値(全体)
やはり摂取後に下がり始め
摂取を中止すると元に戻り始めている。
中性脂肪値(摂取量別)
8gの被験者は最初から高い値ではなかった。
しかし、それでも効果が認められる。
中性脂肪値(全体)
摂取後で急激に下がり、
摂取を中止すると、
すぐに元の値に戻ってしまった。
- 1.年齢、性別で差はなかった。
- 2.摂取量(2g、4g、8g)にも大きな差はなかった。
- 3.寒天を継続的に摂取することで効果があると思われる。
- 4.腹部膨張感、便秘などの副反応もなく、却ってお通じは良好になった。
また貧血などは見られず、必要な微量元素は吸収されたと思われる。 - 5.寒天の継続的な摂取は、薬を必要とする一歩手前の生活習慣病やその予備軍に対する予防効果があると思われる。
調査実施者:長野県寒天水産加工業協同組合/調査協力 :茅野市民60名 小口晋平 医師(小口医院)安藤親男 医師(リバーサイドクリニック) 宮本真理夫 医師(諏訪中央病院)/ 結果分析 :奥原正夫准教授(諏訪東京理科大学)/ 協力:茅野市